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†
(数は二十人弱……問題無い!)
下敷きにしたエルフから素早く退き地面がめくれ上がる強く蹴り上げる。
向かうは身体がまだ硬直している弓兵。
「く……」
敵が何か言う前に彼はスパイクの付いた盾で殴り付け
頭部が弾け飛び骨が折れ肉が潰れる音がエルフ達の耳に響き。
「ジョシュアーー!!」
近くにいた一人が叫ぶ。そんな相手に彼は槍の様に接近――轢き殺した。
轢き殺されたエルフは腕や頭があらぬ方向に曲がり、身体の一部は弾け飛んでいた。
「全員散開!森に逃げ込め!!木の上の者は援護射撃」
アラルの命令に従い木の上から魔法や矢が放たれる。しかし魔法は吸収され、矢は弾かれる。
「目障りだ」
鎧の背中から紙が噴き出す。その紙は蝶の形に変わりエルフや辺りの木々に張り付き、爆発した。
『ア゛ァァア゛アァア゛ーー!!』
『足がッ!足がァアァ゛ァ!!』
『痛てぇ!痛てえょおぉォ!』
たった数分で辺りは屍と悲鳴の阿鼻地獄に変わり果てた。
それからは一方的だった。エルフは弓と魔法に長けた種族。
だが夢幻によって封じられた彼等に勝ち目は無い。
一人また二人と爆死や轢き殺されていく。
エルフ達は逃げ惑うしか出来なかった。一部を除いて……
「はぁあぁぁぁッ!!」
ライルが剣で切り掛かって来たのだ。剣筋は粗く、お世辞にも良いとは言えない。
そんな剣など怖くもなんとも無い。
盾を薙ぎ払いライルは弾け飛び近くの木に背中を強打した。
「がッ……!」
肺から空気が吐き出され、意識が朦朧とする。
――化け物が…!
ライルは悠々とこちらに向かう鎧武者に毒づいた。
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