別れる事になりました

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  「あーやっぱ殺し合いは最高だ。 でも時間が無いんだわ……だから残念だがよぉ、これで終いにするわ」 オセは不適な笑みを浮かべ右手を前に突き出して、言った。 「心器って知ってるか?」 黒い魔法陣が展開。彼は魔法陣に手を突っ込み、引き抜いた。 魔法陣から木の板に黒曜石の刃を挟んだ両刃剣――マカナを握って。 木の部分は漆塗りの様な艶のある漆黒。また木の部分には紅蓮に光る宝石、鍔の部分には猛禽類の羽毛で飾られている。 両側に付けられた鋸の様に尖った黒曜石が太陽に照らされ不気味に輝く。 そのマカナには何か異質で異常な力を感じる。武器が纏っている雰囲気がチクチクと肌を刺激する。 冷汗が流れるなんてレベルでは無い。血の気が引いて行くのだ。それ程までにあのマカナから異質な力を感じる。 「心器ってのはよぉ簡単に言っちまえば自分を武器にした、言わばもう一人の自分なんだよなぁぁ。 発現方法は簡単…自分の本質に辿り着くこと、例えば俺の心の本質は゛殺し合い゛そしたら殺す為だけの武器が現れましたとさぁぁぁ!!」 オセは一瞬でクロムの頭上に現れるとマカナを振り下ろした。心器は使用者の身体を強化するらしく先より速さにキレが増している。 「ちッ……!」 甲殻で覆われた左右の翼を交差させる。そんな彼にオセは獰猛な笑みを浮かべた。 「唸れ!叫べ!敵を殺せマカナァアー!」 オセの叫びに反応したのかマカナは黒曜石が震動する。その姿はまるでチェーンソーだ。 震動が原因しているのかマカナから轟音が唸りを上げる。その音を聞いたクロムは背筋が凍る感覚を覚えた。 ――マズイ…! 危機を感じたクロムは後ろに下がる。その瞬間、マカナが翼を゛引き切り゛クロムの前髪を掠った。 「ーー!」 余りの衝撃に声も出ずクロムはオセから距離をとる。だが彼もまた距離を詰める為に接近する。 「いいのか?後ろにガキが居んぞ」 「なに…ッ!?」 つい後ろを振り返ると脇腹を押さえながら地面をはいつくばるルークがいた。 「はい、あの世に一名様ごあんなぁあぁいィ!!」 翼の甲殻を容易く切ったマカナが甲殻で覆われて無いクロムの右肩に食い込み、引き切った。 「アぁ゛あァア゛ァァ゛ァァあア゛アぁあ゛ァア゛アぁアぁぁ!!」
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