御褒美

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  ーー紛争地帯 紛争‥‥それは事がもつれて争いになること。 民族・人種・領地・利権・宗教。例を挙げたら切りがない。 紛争地帯では、人が死ぬ事なんて日常茶飯事。 昨日、生きていた親友が今日には死体なんて事もざらにある異常地帯‥‥それが、紛争地帯。         そんな場所に彼はいた。 「おい、フレッド!!他の奴らはまだか!?」 彼、橘黒無(たちばな くろむ)は戦場にいた。 さて、彼の横にいるのは部下のフレッド。 彼の大切な部下であり、親友である。 「まだです、どうやら敵の足止めを喰らっている様です!!」 黒無は毒づきながら壁に背をかける。 今、黒無がいる場所は元市街地で至る所に盾となる障害物があり、その障害物が彼等を守っている。 「しかし、敵は反政府組織。戦力差は30対2。 状況は最悪、おまけに増援は来ないと来た」 黒無はため息を吐くと、銃に弾を装填していく。 「しっかし、隊長は珍しいですね。銃剣を使うなんて。使いにくいんじゃないんですか?」 銃剣とは銃の先端部に刃物を装着して、槍のような戦い方ができるように工夫された武器のことである。 「俺の銃剣は刃物は特別製だ。 突く事もでき、切る事もできる」 まあ、普通の金属じゃないけどな‥ 黒無が持っている銃剣は片刃で日本刀と似ている作りになっている。
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