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クロムが悪鬼の触手と戦闘を繰り広げる中、二人はルークから斜め横の位置に居た。
現時点で安全だと推測される、花畑に入るか入らないかの距離だ。
「ねぇ目を覚まして!!お願いだから目を開けてよルークーーっ!」
自分が出せる最大の声を上げるエレナ。ただ純粋に彼の身を案じ、叫ぶ。
『―――!!』
彼女の叫びが悪鬼に聞こえない訳もなく、花畑から新たに三つの触手が飛び出す。
「アクアランス――撃墜せよ!!」
三つの水槍が触手に命中――粒子と化した触手。
しかし第二陣が出現する。
「此処は私がやります。だから安心して兄さんにガツンと言ってやって下さい!!」
掌を突き出し、構えるレイは更に水槍を放つ。
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