御褒美

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  「本当は刀剣が良いんだが、今の御時世では必要がないからな」 黒無は銃剣の弾の装填が終わるとハンドガンの装填を始めた。 「連中は何もアクションを起こしませんね、どうします隊長?」 「待機だ、いづれ国軍と俺達の本隊が来る。 それまで耐えれば、俺達の勝利だ」 黒無は全部の銃の装填が終わると、内ポケットから写真を取り出した。 その写真には数年前の黒無と髪を肩まで伸ばした、黒髪の少女が写っていた。 少女は黒無より一つ程歳が離れている様に見える。 「ま~た、妹さんの写真を見てるすか? そういえば、今は絶縁状態じゃ?」 「仕方ないさ‥‥俺は金に目が眩んだ傭兵だ」 実際、あの時の妹の顔は忘れられん 「‥‥隊長」 黒無は写真をしまうとポーチから水筒を取り出し中の水を飲むと、フレッドに渡す。 「飲んどけ、まだ先は長い」 「了解。」 フレッドが水筒を受け取ると同時に、彼等の付近で爆発が起きる。 「‥‥ッ!あいつら、RPG7だと!?」 RPG7‥‥世界中で最も有名なロケットランチャーだ。 ちいっ、こっちはライフルとハンドガンしか無いんだぞ!? 「ちっ!フレッド、一旦下がるぞ!!」 「了解。援護します!!」 二人は後ろに下がる。途中、何人か敵に遭遇したが二人によって無力化されていった。 だが、敵が増援を読んだらしく二人は敵に囲まれていた。 「あの倉庫に逃げ込むぞ!」 二人は近くに合った煉瓦作りの倉庫に入る。
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