友達。

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キリは悪意の無いその質問に、とても困ったようにますます肩をすくめた。 「‥看板だったら外でやってるよ?」 「‥‥なくて‥‥‥」 「え? なに?」 トモミの声に驚くようにもう一度肩をすくめて、そしてうつむき、蚊の鳴くような声で 「あの‥担当‥わからなくて‥」 いわれてノゾミとハルカは気がついた。 担当を決めたのは2週間前だ。 「マジで? キジセン決めてくんなかったの?」 「木島ちゃんたのむしマジで。」 ハルカはそういって天を仰ぐと、自分たちの担任教師木島をこき下ろした。 「‥‥‥‥‥」 「‥‥‥‥‥」 ノゾミとハルカが顔を見合わせているのをリエナはくすっと笑った。 誘いたいけど、どうしようか迷っているのがありありとわかったからだ。 「‥‥‥こっちまだやることあるから‥」 「‥‥‥‥‥?」 「おいでよ、手があると助かるし‥ねぇ?」 「う、うん、一緒にやろうよ。」 リエナは二人が実はとても人見知りだということをよく知っているから、誘う姿を見てほっと胸をなでおろした。 誘えなければリエナが声をかけるつもりだったが、そうなるとノゾミとハルカの二人との兼ね合いを考慮しなければいけなかった。 二人が声をかけるのがベストだと思っていたし、それが一番よかった。 「じゃあ今から森川さん小物作成の担当だね!」 トモミは子供のように顔をくしゃっとさせると、キリの手を引いた。 キリは驚いたが、ほっとしたように顔を緩ませた。
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