友達。

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一週間前に入ったばかりのクラスで、まだなじんでいない人たちの中で、みんな何かをしていたから自分は帰るわけにも行かず。 だからといって集団の背中に声をかけるのは至難の業だったんだろう。 何か自分にも、という思いとのジレンマがあのクラスの隅でひっそりと居る行動につながったことは、誰が見ても明らかだった。 「キジセンひどくない?」 「ノゾミ言ってやんなよ。」 「あ、森川さん縫い物大丈夫?」 「うん、そんな得意ってわけじゃないけど‥」 「大丈夫だよ、ハルカの縫った後見たら安心するから。」 「マジ今日のあたし最高潮にうまく出来てんだけど。」 トモミはキリをハルカの隣に座らせて、自分はその隣に座ると、自分が縫っていた布を渡して針を指さした。 「これね、ここを縫ってくの。波縫いでいいんだって。」 「この印の上?」 「そう。」 「‥それトモミが縫ってた奴じゃん。」 「ちょっとトモミ、アンタ最後までやんなきゃだめだよ。」 「だって難しいんだもん、ねー森川さん‥‥‥森川さんってキリっていうんだよね?」 「ん? うん、森川霧。」 「あだ名とかあるの?」 トモミはキリに難しい部分だけ残った布を押し付けて、新しい布に手を出した。 「ええとね‥きーちゃんとか‥も、も、も‥」 「「「「?」」」」 みんなの注目をうけて、キリは顔を真っ赤にしながら小さく 「も、モリゾー‥とか‥」 かあー、っとどんどん首まで真っ赤になるキリをみて、みんなは固まった。 それ、笑っていいの? 爆笑したら傷つくんじゃ?
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