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――…たっちょん、亮バイバイー…って聞こえてるんかなあ。亮まで寝てるなんて珍しいなあ。
あ、ヤス帰るんや。亮ちゃんも寝てるんや、へー……
「おい、起きろ」
「ん、うー…」
「帰るで」
「う、え…あ、帰るー…」
眠すぎて目が上手く開かへん。でも音でわかる、隣の席の亮ちゃんが立ち上がったんは。
そんな亮ちゃんに焦りを感じて目を擦って顔を上げる俺。久しぶりに見た亮ちゃんは、くまが出来てていかにもしんどそう。
「…亮ちゃん、ごめんな。帰ろ」
ふいに出た謝罪の言葉。立ち上がって鞄を持って亮ちゃん見るけど、何も言わんと先を進む亮ちゃんに俺は何も言えず後を続く。
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