いち

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  ――…たっちょん、亮バイバイー…って聞こえてるんかなあ。亮まで寝てるなんて珍しいなあ。 あ、ヤス帰るんや。亮ちゃんも寝てるんや、へー…… 「おい、起きろ」 「ん、うー…」 「帰るで」 「う、え…あ、帰るー…」 眠すぎて目が上手く開かへん。でも音でわかる、隣の席の亮ちゃんが立ち上がったんは。 そんな亮ちゃんに焦りを感じて目を擦って顔を上げる俺。久しぶりに見た亮ちゃんは、くまが出来てていかにもしんどそう。 「…亮ちゃん、ごめんな。帰ろ」 ふいに出た謝罪の言葉。立ち上がって鞄を持って亮ちゃん見るけど、何も言わんと先を進む亮ちゃんに俺は何も言えず後を続く。
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