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「おや?良い死体発見…?」
こんな絶望的状況なのに
脳天気な男性の声が聞こえる
首の無い私の身体を見ながら
ふむふむと男は相槌を打つ
「身体はもっと良いのが有ったかもなぁ…。まぁ一応…う。さて、顔は─…」
…此の人、何?
死体が目の前に有るのに
如何して落ち着いてるの…?
怖い、と感じるより
不思議、という感じだった
男性は、私の頭に近付いて
じぃーっと顔を見つめている
もう、私の意識は朦朧としていたからか、何も感じずにぼーっとしているだけだった
「うん、左目は取れちゃってるけど顔立ちは綺麗だし…だから……ろう!」
あまり声が聞こえない
そろそろ限界なのかな…?
「フラ……インの……に…」
結局、最期まで訊く事が出来ずに、私の意識は闇の中へと沈んでいったのだった─…。
NEXT→死体愛好家の花嫁
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