序章-Prologue-

3/3
前へ
/11ページ
次へ
        「おや?良い死体発見…?」     こんな絶望的状況なのに 脳天気な男性の声が聞こえる   首の無い私の身体を見ながら ふむふむと男は相槌を打つ     「身体はもっと良いのが有ったかもなぁ…。まぁ一応…う。さて、顔は─…」     …此の人、何? 死体が目の前に有るのに 如何して落ち着いてるの…? 怖い、と感じるより 不思議、という感じだった   男性は、私の頭に近付いて じぃーっと顔を見つめている   もう、私の意識は朦朧としていたからか、何も感じずにぼーっとしているだけだった     「うん、左目は取れちゃってるけど顔立ちは綺麗だし…だから……ろう!」     あまり声が聞こえない そろそろ限界なのかな…?     「フラ……インの……に…」         結局、最期まで訊く事が出来ずに、私の意識は闇の中へと沈んでいったのだった─…。           NEXT→死体愛好家の花嫁
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

48人が本棚に入れています
本棚に追加