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出会ってから1週間。
はっきり言って俺は静華がどういう子なのか、よく知らないと思う。
もちろん毎日デートしていたわけだから、知っていることもあると思う。
積極的な静華というのは、初めて知ったことかもしれない。
クリスマスはいっぱいされて、お返しにしてあげてのいちゃつきまくりの一日。
明るい昼の光の中でも、俺が目を閉じてると言えばさせてくれた。
その声を存分に聞かせてもらって、その声にハマりまくる。
焦らしまくると求めるように俺の腕は掴まれて、目を開けると俺を蕩けた顔で見ていた。
「…意地悪」
荒い呼吸の下から静華は言う。
その体を見ながら、唇をあてても恥ずかしがるものも残っていないらしい。
ネカフェで俺がつけたキスマークもしっかりとその体に残っていて。
俺は静華が何かを言うまで、身体中にキスをして、キスマークをつけまくる。
俺の彼女だし。
嫌がってないし。
「…もっと…深く感じさせて」
その言葉に至福ともいうべきものを感じる。
求められたいから焦らす。
求めてくれるから喜ぶ。
「思いきり激しく?」
静華は頬を赤くしたまま頷いて。
俺は静華をうつ伏せにして、背後からその体を抱いて。
上体を持ち上げて、振り返らせてキスをして。
夢中になりすぎて、飯のこともすっかり忘れていた。
3日も一緒にいたから、見送りは寂しい。
最終までまた引き留めるかのようにしてしまう。
静華も俺の手を離さない。
「明日も会える?」
「うん。会いたい」
求められるとうれしくて。
自然と笑顔がこぼれてしまう。
もっともっと甘えられてもいい。
一緒に暮らしたっていい。
「バイク、こわい?こわくなければ家まで迎えにいく」
「…こわくない。篠原くんによく乗せてもらってた」
そこを聞くのは、やっぱり嫌でもあるけど。
だろうなとは思っていたし、そこに俺を塗り重ねようとしているから。
受けて立つ。
「じゃあ、迎えにいく方向で」
「また翼くんの家に泊まりたい」
「同棲する?なんて。静華の家の人がいいなら、俺はいくらでもいいよ」
「…甘えてるよ?あたし」
「もっと甘えてくれても大丈夫」
俺の許容は自分でもわからない。
それでも大丈夫と言えるかもしれない。
俺の受け止められない甘えってなんだろう?とも思う。
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