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静華が泊まっていってくれるその日、いちゃつきまくって、ラブラブしまくって。
うれしそうな笑みをたくさん見せてもらって、俺もうれしくて。
疲れたかのように静華が眠ったことに気がついて、ベッドに静華の体をゆっくりと横にさせて、寝顔を眺めた。
俺の彼女。
改めて思うと、にやついた顔はなかなか消せそうにない。
うん。美人だし、性格もかわいいし、細い腰もさわり心地のいい、むっちむちの尻や太股も好き。
千明ちゃんから昼に聞いた篠原の静華へのものを思い出した。
うさぎ。
静華が最初に俺に名乗った名前。
幻だと静華はそのつきあいを嘘にしようとする。
つきあう相手の過去をこんなふうに気にしたことは、今までなかったんじゃないだろうかと思う。
眠っている静華の髪を撫でて、その柔らかい頬に手を当てる。
篠原がその過去にいるからなのか。
篠原の元カノだからか。
卵が先か鶏が先かみたいな話になりそうだけど。
静華に言ってやりたいかなと思うことはある。
篠原は静華を嫌ってなんていないし、篠原がどんな態度を見せても静華が追えるなら、千明ちゃんから篠原を奪うことは可能だと思う。
篠原がその在り方を変えるほど、惚れた女だと思うから。
俺を殴る本気でキレた篠原を思い出して、大切にしてるよなと思う。
不器用だなと思う。
元カノを傷つけようとしているから殴れるんじゃない。
惚れた相手を傷つけようとしているから殴れるんだ。
千明ちゃんと尾行したときに、篠原の中のそういうものは気がついていたけど、千明ちゃんには言わなかった。
煽って千明ちゃんを傷つけたくもなかったから。
ただの元カノなら、その気持ちが軽いものだったのなら、もっと違う態度があるはずだ。
千明ちゃんを選んだのは篠原ではあるけど…、静華とつきあっていたその時間は本気だったと俺は思ってる。
すべてが俺の邪推ならいいけど言い切れない。
静華、俺のこと好き?
篠原よりも好き?
静華が篠原を諦めきれていないのなら、静華の背中を押してやってもいい。
千明ちゃんと篠原のつきあいは余裕がありまくるから、隙間はいくらでもある。
…なんて。
結局は俺が静華の本音を知りたいだけかもしれない。
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