戦う覚悟

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「なんでそんな帝国の兵になったんだよ…」 「内部に探りを入れるためさ。」 「探り…?」 「ああ。私の親父は帝国に囚われてる。実は私はルディアの人間だ。ルディアと帝国が戦争になって、ルディアは劣勢。そして敗北した。その時に親父は帝国に捕まったのさ。だから私は親父を助けるために帝国兵に志願した。」 「そうだったのか…その親父さんは生きてるのか?」 「ああ。まだ生きてる。たぶん帝国の奴らは私が親父を救出するために志願したって分かってるのかもしれない。でなければ、あんな少ない勢力で騎士団領を攻めたりしない。帝国は勝てもしない少数勢力で私を戦死させようとしたのかもね。」 「じゃあなんであんたが親父救出のために志願したって分かるのに殺されなかったんだ?」 「単純に分かんないかな~つまり、帝国側があいつは救出のために志願したって思っても、本人が本当にそんな理由で志願したのかは分からない。だから帝国はあんな勝てるわけのない戦争を仕掛けて、戦死という事故にしようとしたんだ。」
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