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二人っきりだとは思ってはいなかったけれど・・・
明らかに隣の女子狙いの園田。
彼女と飲むための口実に私は使われたらしい。
ちょっとだけ、浮かれて仕事を早々に切り上げた1時間前の自分を呪い殺してやりたい。
「つまんない?」
溜息を付いた私に気づいたのか、隣の男性に声をかけられた。
「あ、ごめんなさい。
ちょっと、仕事であった嫌な事が頭を過って・・・」
園田の会社の同僚だという、出井 亮司だったかな?に、気を遣わせてしまった。
「そっか、じゃ、今日はしっかり飲んで忘れないとね」
人懐っこい笑顔でそう言われると、こっちも溜息なんてついてられない。
チラっと目の前の園田を見ると、私の事なんて視界にも入ってないようだった。
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