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「応援団でも作ればいいの?」
「お!いいね、それ!
佳乃ちゃんが応援団長なら、俺副団長やる!」
出井、ウルサイ!
声が震えてないか心配だったけど、普通どおりに出来てるみたい。
「誰もそんな事言ってないから。
ただ、今回の俺は違うって事、何となく上杉に知ってて欲しかっただけ」
「美しい友情だぁ」
いや、だから出井ウルサイ。
『上杉に知ってて欲しかった』
知らなくていいのに、そんなの。
どっちかって言ったら、そんなの私に公表して欲しくなかった。
ドクンドクンと耳元で聞こえる自分の心臓の音。
かなり動揺してる。
きっと園田の恋愛は上手く行く。
本気の恋をしてる園田を、応援する振りをする醜い私。
もっと早く、ベールを脱ぐべきだったのに、園田の隣という居心地の良さに、甘えてた私への罰。
友達でいいなんて、これっぽっちも思った事はないくせに、『私ら友達でしょ』と言い続けてきた私への・・・
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