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『興味なんて一切ありません!』的な顔をして横を通り過ぎるが、心臓は握りつぶされる一歩手前まで来ている。 ああ、毎回こんな思いをするんだから、本当にそろそろ止めないと。 私の人生、終わっちゃうよ。 「上杉!」 「のわっ!」 後ろから、右腕を引っ張られバランスを崩す。 「転ぶでしょ!」 「わりぃ・・だって、お前俺無視して行こうとするから」 「女とキスしてるとこ、わざわざ待たないといけない義理はない」 「冷たいなぁ」 「いや、普通でしょ。 往来で恥ずかしげもなくキスしてるあんたの精神を疑うよ」 「何?生理?」 「お前、バカだろ?」 「だって、佳乃不機嫌。 でも、生理は終わったばっか」 「往来で恥ずかしい!」 園田の口を手で塞ぐ。 私の事、女扱いしてない事に傷付きながら。
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