恋は元気のエネルギー

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彼女は水商売(スナック)に勤めているので、夜が遅い。僕も病気持ちで今は家事手伝いをして働いていないし、不眠症で夜は寝れないので、彼女が帰ってきた時、mailでおかえりをいうのが習慣になっている。そして彼女の愚痴や悩みを少し聞き、また本を読み、朝までの時間を潰す。 最近読むのが、山田詠美。彼女の小説を読むと生きていく事が少し苦じゃなくなる。不思議なパワーをもった作品ばかりだ。今読んでいるのが、姫君というタイトルの小説で男と女の違い、男とは?女とは?という、極めて難しい難題を僕に投げ掛けてくる。ただ、この本を読み終わった後、少し女というものを知った気になり、嬉しくも鼻高々になる。そんな単純な自分によく嫌気がさすが、単純な性格とはいいものだなぁと時々感じるようになった。それは、嬉しい時は笑い、悲しい時は泣けばいいのだから。 それだけで、皆には人間らしいと言われ、自分という面目を保てるのだから。
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