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けど、
1年に1度くらい、
もうフク好きなんやめたい!
やめよう!って思う時期があんねんなぁ。
いつかって言うと、
あいつが鈍感すぎてあたしの気持ちなんか全然気つかんくて
あいつの無神経さにキーってなって、
もうええわ!
ってなるとき。
それから…
「なぁなぁ陽花チャン」
「かわいく言うてもレジュメは貸しません」
「なぁなぁ陽花サマ」
「…ふ。どーしてもって言うなら、見せてあげてもよろしくてよ?」
「あ、ええわ。友達に見せてもらうから!」
「何なんよっ!」
今までのくだりナニー!
「ちょ、見て見てコレー」
ムフフって、フクがきっしょい顔であたしに自分のケータイのディスプレイを見せてきた。
ほんま何がしたいねん。
じっとをフクを睨むも、
早く早くってせかすから、
しゃーなしでフクのケータイを見た。
「…相原 由香里?」
「え、もしかして社学の子ちゃん?」
「あったりー!」
雪絵に向かってブイサイン。
それもめっちゃ嬉しそうな顔で。
「やっとアドレスげっとしてん♪」
「え!?フクちゃん、その子好きなん?」
「……」
そう。
今がまさにその時。
フクに好きな人ができたって話を聞いたら、
あたしは
「もうフクなんか好きちゃう」
って自己暗示をかけはじめるねん。
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