死神

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「はっはっは、ちくしょう」  ありとあらゆる存在を破壊して死に至らしめる究極の攻撃。にも関わらず死の気配は消えないし、僕の疲労は無視できないレベルに成長した。  しかしおかげで確信が持てた。阿修羅は魔法使い又は願具持ちで間違いない。舞い上がった土埃が晴れると、腕が二本になっているものの身体には傷一つ無い余裕の阿修羅が現れる。 「お前さん、僕の生命力や願いを吸収しているんだろう。でなきゃこんな疲れる筈もないし、あれで死なない訳がない。そうさなぁ、“夢喰い”ドリームイーターとかいいんじゃないか」 「……ソ、ウ、ダナ」  喋った。こいつ喋った。 「気ニ入ッタ。我ガ名ハ夢喰イ。願イヲ喰ライ尽クス者」  ここまで成長してやがったか。侮った。僕の手札にはこいつを、夢喰いを倒せるカードは無い。  最終手段を使うしかないのか? いや、それは駄目だ。やってはいけないことだ。  そうだ、頭に血が昇って忘れていたけれど、手札はもう一枚あるじゃないか。 「お待たせ、彩人」 「遅いぞ、光」  我が弟分にして主人公。  金城さん家の光くん。そして、その隣に悠然と立つ三体の霊獣。いや、神霊。 .
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