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犬、猿、雉。見覚え聞き覚えのある動物達。変に奇をてらってはおらず、野生そのままの三匹。
ちょっと待て三匹だと?
「光や。お前さん、もしかすると複数契約した、なんてこたぁねぇだろうな」
「何だっけそれ。でも多分違う。彼らは一人だよ」
『鬼、鬼の気配がしおる』
光の言葉の直後声が聞こえた。三匹が同時に口を開き、聞こえた声は一つだけ。
この三匹で一人と言えば、もう日本人なら分からなきゃ幼稚園に入り直せばいいと思う。つまり、成る程そう言うことか。
『はよう、はよう』
「分かったよ。彩人、あいつどうすればいいの」
痺れを切らした三匹が光の前に歩を進める。光も苦笑して、僕に情報を求めた。
さて、他力本願で悲しさ満点の状況だが。反撃開始と行こうじゃないか。
「まず、阿修羅には物理攻撃しか通用しない。殴れ、斬れ、突け。奴はまだお前の魔法に気付いてはいない筈だ、目を潰せ。罪悪感は取り敢えず捨て置け」
「殆んど全部命令じゃん! 別にいつも通りでいいけど。雉!」
光には直接伝えないととんでも解釈をしてしまうから困る。ただ阿修羅の野郎が光を敵に数えていないらしいことは助かった。
何せこれで勝てる。
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