生活1

5/8
前へ
/11ページ
次へ
初めて訪れた中国で最初に見た、胡同(フートン)。その風景、生活1。 元統治時代から続く、路地や、 四合院と呼ばれる、伝統的な建築。 そこに暮らす人びと。 中心都市のビルや画一的な都会の中に、突如ある、昔から受け継がれてきた場所と人の関係。 とても魅力的だった。 …しかし、ビル建設などで立ち退きを強いられているらしい。 立ち退き後は、マンションに入れますよ という一見、優遇。 フートンで暮らしていた人がいきなりマンションって しかも家賃は勿論自腹で。 なにかがしっくりこない。だが何かを私が言うことはできない。 不協和音。 価値観や立場が違えば、優遇も優遇とはならない。 ここに暮らす人は熟知している。 故に逞しく、魅力的。 その魅力、留めてほしい。 部外者の私は願うことしかできないけど、 ひとつ学んだことがある。 価値観に支配されるな。 と。 新しいものをよしとしていた自分。最先端という言葉が大好きだった。 懐かしむためだけに好きだった古いもの。 違う。 軸がなければ意味がない。 中国に、自国を意識せよ。という教えを賜った場所。外国に来て、逆に自国をみる。 フートン (生活2写メ)続く→
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加