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(なんで京都に来てすぐに江戸に戻らなきゃならないんだ…)
色素が薄く少し茶色かかった黒髪を高い位置で束ねて、灰色の着物に黒の羽織を着た青年は、京の町を歩きながらそんなことを思っていた
(あの距離を歩いて来たのに、また歩くなんてめんどくさいもんな~)
そう、この青年こそが「めんどくさい…」と証して京に残った人物である
青年の名は
佐竹 朱鳥
という。
京の町にもだいぶ慣れてきた頃だった
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