第2章

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2124年 5月 充弘がいつものように学校を終えて家に帰ると、一台のリムジンが停まっていた。 (なんだろう?) そう思って自宅の門をくぐると3年振りに見る父の姿と、スーツ姿のがたいのいい男が二人並んでいた。 「久しぶりだな、充弘。」 「久しぶりじゃねぇよ、3年も家開けやがって!」 「済まなかったな。でもこれからまた3人で暮らせるぞ。」 「え?」 「遂に完成したんだよ、あれが!」 「あれって?」 「とにかくついてきなさい。」 そう言われるがままに充弘はリムジンに乗り込んだ。 リムジンには既に母の姿があった。 「どこ行くんだよ?」 誰も答えてくれない。 ただ、久しぶりに3人が揃った。そのことは充弘にとって些細なことではあるが喜びには変わりなかった。
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