雨だから‥2

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話し始めると、あっという間に旅館に予約を取ってくれて、僕は一日休みを取って行く事にした 「これでOKです!」 『うん、ありがとう‥楽しみだね』 「はいっ」 そして旅行の計画を立てているうちに、あっという間に彼が帰る時間になっていた 僕は今日もエレベーターまで送る 『あっ、ちょっと待ってて』 玄関まで戻って、持ってきたのは傘 『もう今日は、濡れて帰らなくてもいいでしょ』 そう言うと少し照れくさそうに、はにかんで見せた 「三上さんは傘大丈夫ですか?」 『うん、予備あるから』 「じゃあ、お借りします‥また明日、返しますね」 ドアの閉まったエレベーターを見ながら心の中で繰り返す言葉 “また明日” この言葉が僕の心に、どれだけ響いてるか‥君は分からないよね 毎日この言葉を聞くたび胸がジンと熱くなる 雨に濡れたいのは、僕も同じ あの日を思い出すから やっぱり僕達にとって雨の日は普段と少し違って特別 だって本当は僕も今日、濡れて帰ってきてたんだ だから濡れた彼を見た瞬間、笑ってしまった そして部屋に戻り、一人で呟いた 『あぁ‥温泉、楽しみ♪』 おしまい
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