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多分、今オレは真っ赤なんだろうな‥
ほんの少しでも抵抗したくて、クスクス笑っている大海を弱々しく睨み付けていた
「俺のいないところで、そんなに飲むなよ?」
「‥はい」
「飲みたい時は、家で、俺と‥分かった?」
「はい」
大海はたまに、こうして束縛するような発言をする‥それがオレは嬉しくて堪らないんだ
知らないうちにニコニコしていたから少しだけ不思議そうな顔をしながらもオレの髪を撫でてくれている
ここが家ではないということも忘れて、触れられるのが嬉しくて、オレも触れたくなっていた
甘い空気でいっぱいで、大海に触れようと手を動かした、その時
コンコン
?!
ビクッとして手を引っ込め大海を見た
もう注文した物は届いているし、今更店員さんが来る用もないと思うんだけど
「‥‥誰だ、邪魔をするのは」
小さな声で呟いて、本気で嫌な顔をしていた
オレも邪魔された、と思ったけど‥そんなに嫌がっている姿が珍しく子供っぽくて笑ってしまった
つづく
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