800人が本棚に入れています
本棚に追加
しばらくすると抱きしめている彼が少し動いたのを感じた
そろそろ起きるかな
腕を緩めると
「ん‥ぅ~ん‥ひろ、み?」
「ん?」
「起こし、ちゃいました?」
目を擦りながら舌っ足らずで話しかける仕草も堪らない
「いや‥少し前に起きたところだったから」
「なら、起こしてくれて良かったのに」
「あぁ」
でも、君の可愛い寝顔を見ていたかったんだ
君の温もりを感じていたかったんだ
そう言ったら君は真っ赤になって怒るだろうね
それがまた可愛いんだけど
「あ‥‥今、何時?」
「十一時過ぎかな」
ん?
「え~~っ!!何で起こしてくれなかったんですか?!今日は映画観に行くって!」
「あぁ‥だって、ほら」
飛び起きベッドの上にちょこんと座った彼を抱き寄せ、窓の外を指差した
最初のコメントを投稿しよう!