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「お待たせしました」
準備を済ませてリビングにいる大海に声をかけた
「あれ?髪は、いいの?」
そう、今日はくるくるのまま
「うん、大海に貰った帽子被って行きたいから」
そう言って被ると大海が言葉を詰まらせていた
「‥‥おかしい?」
「いや‥すごく似合ってるよ」
「へへっ、良かった」
そして部屋を出て、駐車場へ歩き出した大海の腕を引いた
「あっ、今日はこっち‥」
「えっ?!」
「えと‥映画館、近いし‥たまには歩いても、いいかなぁ、なんて」
こんな事言うの恥ずかしくて、自然と俯いてしまっていた
顔を上げると目が合って、めったに見る事の出来ない、大海の驚いた顔を見る事が出来た
その顔を見て、ようやくオレの中にも余裕が出来てきた
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