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『涼ちゃんてエッチしたことないの?』
私はコクリと頷いた。
きっと垢抜けてない私を見たら誰だってそう思う。
そしてアケミは私の核心に迫る質問を投げかけてきた。
『もしかして涼ちゃんて…女の裸見るの初めてだった?』
怖れていた質問だった。
普通に生きてきたら、女性である私が女性の裸を見て動揺なんかしないからだ。
胸の鼓動が高まるのが分かる。
『見たことないわ…こんな間近で…。だって私は……ッ』
『涼ちゃんッ!!』
急に泣き出した私に、アケミは抱き着いてきた。
そして全部悟ったかのように泣いた。
『…私って涼ちゃん…。そっか…涼ちゃんが家出してきたのは女の子になりたかったからなんだね…。』
そうゆうとアケミは身につけているもの全てをとって、私の手をとった。
『涼ちゃん…。これが女の子の体。女の子のおっぱい。女の子の柔らかさだよ。』
と言って、自分の身体に私のゴツゴツした手を運んだ。
まだ坊主頭に男性の服を来ていた私になんのためらいもなく。
『涼ちゃんはこんな身体が欲しいから私のこと綺麗って言ってくれたんだね…。でもね、私は色んな人と関係を持ったよ…綺麗なんかじゃないんだよ。それでもいいなら、たくさん見て。いつか涼ちゃんがこの身体になれますように。』
そう言ってアケミは泣いた。
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