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恐らくもう、その琥珀色の瞳は何も見えていないだろう。
それでもその瞳は彼にしか見えない何かを見ていたに違いない。
「メアリ…ジーナごめんな」
「まさか…」
ジーナ。
メアリの本当の名前だ。
それは復讐を全てを知っていたとゆう告白だった。
偶然を装って近づき、虜にしてから殺してやろうと…醜い真実の全てを。
「クローゼットの…一番奥に…あの時のピストルがある筈だ」
父の命を奪ったものに違いないだろう。
あの流れ弾は事故だった気もするし、そうでなかった気もする。
月日は余りに全てを変えてしまった。
「一発だけ…弾が…入ってる」
一発だけの意味を理解できない筈がなかった。
10年前父のこめかみを撃ち抜いた一発の弾丸。
「パーフェクトな復讐ね」
なせこんなにも冷静な声が出せたんだろう。
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