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「それは、その…。」
俺は恥ずかしさのあまり、下を向いてしまった。
「直樹～。お前もしかして、照れてるのか～?」
琢磨は俺の顔を覗き込んできた。俺は反射的に顔をあげた。
「なっ、んなわけねえよ!!」
「ほんとかな～?実は、白河の事が好きなんじゃないのか～?」
「からかうのもいい加減にしろよ～!!」
俺は椅子から立ち上がると、琢磨を捕まえようとした。しかし、琢磨は既に俺から離れていた。
「待ちやがれ!!琢磨～!!」
俺は琢磨の後を追いかけた。琢磨は教室の中を逃げ回っていた。
「捕まえられるものなら、捕まえてみろ～。」
琢磨は昔からすばしっこい。それゆえに、なかなか捕まえることができない。
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