―第四話―

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【薩摩藩・大久保利通】 利通「…お、坂本君。」 廊下を進むと、ちょうど坂本君が部屋から伸びをしながら出てきた。 龍馬「おっ、大久保さんじゃなかですかぁ!どげんしたんですかい?」 利通「どうしたじゃないだろう。…ついに戦だぞ。」 龍馬「!それは…どうにもならんのですか。」 利通「幕府軍がすでに動き出している。やつらを止めるには、もう…」 慎太郎「…大久保さん?」 ちょうどそこで、買い出しに行っていたらしい中岡君が帰ってきた。 龍馬「中岡。…とりあえず、部屋に入ってください。おんしも聞け。大事な話じゃ。」 慎太郎「!…はい。」 利通「武市くんたちも呼ぶべきだろう。」 龍馬「おぉ、忘れとちょった!中岡、呼んできてくれんか?たぶん中庭じゃろうて。」 慎太郎「わかりました。」 中岡君は、踵を返して中庭を目指した。 利通「…小娘も呼ぶか。」 龍馬「あやめさんは今はいいきに。体に障ってもあれですき。…中へ。」 私は坂本君の部屋へ入った。 ……いよいよ、戦である。
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