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今、私たちは大久保さんのお世話になっていて、ちょうど知り合いの家が空き家になったからって借りている。
その家がまた広い。
お部屋は私たち五人が一つずつ使っても余ってしまうくらいで、お庭だって剣の稽古とかにはちょうど良い。
あやめ「ほんと、大久保さんには助けてもらってばっかりだな…。」
ありがたすぎる。
私は部屋で少し荷物の整理をすることにした。
薩摩に来てからちょっとバタバタしてたから、ようやくできる感じ。
あやめ「さて、と」
バックの中には色々入っていた。
剣道着はまぁ、いるとして…。歯ブラシセットに教科書、ノート、筆箱にUSB…。
こ、この時代にあって良いのかな。
あやめ「あ…」
…そうだ。
セーラー服もあったんだ。
ずっと着物を着ていたから、もう着ることもないだろうって思ってたけど…。
あやめ「これは…捨てらんないよ。」
私の思い出のひとつだから。
私はそっとセーラー服をバックにしまってチャックを閉めた。
あやめ「…あっ、お饅頭あったかな?」
もしかしたら足りないかもしれない。
私は台所へ行って、自分の予想が当たってしまったことに少し落胆した。
あやめ「あ~あ、買いに行かなくっちゃ。」
そうして私は身支度をして買い物に出掛けた。
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