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『うぐぅ…
だが我ら貴族は高貴なる者、貴女もそうではありませぬか!』
『そうですね。
私も貴族に名を連ねる一人。
しかし貴族が高貴なる者なのではなく、高貴なる心を持つものが貴族になるに相応しいのです。
血統ではなく、心を鍛練した者が相応しい。』
『なっ!、今の言葉!
いくら貴女でも。』
『なんじゃ?
憩いのティータイムに騒音が聞こえるのじゃ。
周りの者に迷惑を掛けるとは、貴族の風上にもおけんのう。』
どこからか聞いた事のある声が聞こえてきた。
『貴様は!』
『貴様じゃと?』
『…いや…貴女はフレア様…』
威勢のよかったベルガ宰相の声が萎んでいく。
『フレアお姉ちゃん、どうしているの?』
『なに、ヒカルが困っているような気がしてのう。
ヒーローのように参上したわけじゃ。』
実は、面白い出来事の予感がしたから来たとは言えないフレア。
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