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『…お姉ちゃん?
その子供とは知り合いで?』
先程までと比べ、低姿勢で質問してくるベルガ宰相。
でも、ここまで態度が変わるって、過去に何があったのだろうか?
「フレアお姉ちゃん、ベルガ宰相と何かあったの?」と念話で話し掛けてみる。
「あやつは儂には逆らえんのじゃ。
何でかは秘密じゃがな。
秘密があった方が、儂の魅力がアップするしのう。」ぬははぁっとイタズラ顔を向けてくる。
『ベルガ、この子は儂の子供と言うか弟みたいなものじゃ。
何かしたら…覚悟せいよ。』
ビクッと体が一瞬だけ反応するベルガ宰相。
『ところで城にいる理由は?』
『ああ、どこかの誰かが平民なんぞ頭の悪い者ばかり、試してやるから城に来いと言ったらしくてのう。』
ニヤニヤとベルガを見ながら楽しそうに…
心当たりのあるベルガ宰相は、額から冷や汗を流し目を合わせない。
『だ…誰でしょうな…
そんな…不届き者は、その試験は私の権限で無しとしましょう。』
「では此にて失礼します。」逃げる様に去っていく。
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