ヘレン女史の想い

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『ありがとうございます。 気を使って頂いたようで、この場で話す内容ではありませんでした。』 周りの視線を感じながら、恥じ入るヘレン女史。 『気にせんことじゃ。 あやつには、良い忠告になろうて。 声をあらげるのは、痛いところを突かれたと多少なりとも感じてるからじゃ。 あやつみたいに高い地位にいる人間に、意見を言える者はあまり居ないからのう。 それにしても結局、姫様との勉強の話は決まりじゃな。』 『そうヒカル君、試験問題はせっかくなので採点させてもらいますね。 姫様との学習内容を考えるのに丁度よいですから。』 また、きりりとした表情になり話し掛けてくるヘレン女史。 そこに、 「ヒカル君~ それにヘレン女史、やっぱりここに居たのですね。」とリズお姉ちゃんが早足で近付いてくる。 リズお姉ちゃんに、勉強会の事が決まったことを告げる。 何でそうなったか聞かれたけど3人とも秘密ですと答えるので、 「え~、意地悪しないで教えて下さいよ。」と引き下がならかったので終いには、フレアお姉ちゃんが… 「だからモテんのじゃ。」とボソッと呟いたら可哀想なくらい肩を落として項垂れて静かに… 結局そのまま置き去りにして、各々解散となった。 …ちょっと酷かったかな?
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