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怖くないよ、怖がらないで、僕を信じて…と、なるべく刺激を与えないように近付く。
小さい唸り声をあげるが、近付くことは許してくれているようだ。
直ぐ側で詠唱を始める、『生命の光 その躍動を その神秘っ…!
詠唱に驚いたのか、左足に噛み付いてくる。
弱っているといっても獣の顎の力、左足にミシミシと激痛がはしり声が止まってしまう。
痛みに耐えて詠唱の続きを、
『…神秘を 光の奔流を受け入れ
…輝きを取り戻せ』
『命の光姫』
優しい雰囲気の光輝く女性の姿が現れ、サーベルタイガーの子供を抱き包み込む様にその苦しみを取り除く。
それと同時に瓦礫が光の粒となり消え去り、その身を瓦礫の圧迫から解放する。
光姫が消える際にヒカルを見て、左足に息を吹き掛けて痛みを和らげてくれた。
えっ!何で対象じゃない僕を…?
そんな驚いた顔のヒカルを見て、微笑んで消えていった。
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