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『本日は、ようこそ。
はじめまして、クリスです。』
手紙を頂いた後、私なりに差出人であるアレン様の事を調べた。
一部の貴族に評判が悪い内容があったが、一般の民や騎士団などでは、その人なりが分かるエピソードを多く聞く事が出来た。
直接お会いして話をしていても、この国の行く末を考えているのがその熱い話に滲み出ている。
魔法使いにとっても、アレン様が提案してきた内容は魅力的だと思う。
魔法使いの中には経済的に余裕がなく、その力を悪事と分かっていながら貸す者もいるのが現状だから…。
『…どうでしょう、協力をお願い出来ますか?』
説明を終え、期待がこめられた問い掛けが部屋に響く。
『私で宜しければ、微力ながらお手伝いをさせて頂きます。
…但し、正直な話…
私は組織運営には疎いので、誰か相談出来る方を紹介して下さいませんか?』
『組織運営に長けた人物ですか…
心当たりは無いのですが、体制的に商会などを参考にされてはどうですか?』
商会…
依頼の受注に人員の割り振り、後継者の育成、お金の管理など沢山する事がある。
良いかも知れない、誰が商会関係者を当たってみよう。
後継者の育成など、教育は恩師に相談して…
自分の中で計画を立てると、話に現実味が出てきたように感じ、やる気が出てくる。
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