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…朝日が、まるでヒカルを祝福しているかのように優しく降り注ぐ。
「うぅーんまだ、ねむねむ」と可愛い眼を擦る。
少し寝不足でちょっと幼児退化するヒカル。
昨晩は考え事をしながら眠ったため、浅い眠りになったようだ。
「コンコン」と控えめなノックの音が響く。
その音に意識が徐々にハッキリしてくる。
『おはよう、ヒカル。』
いつもとは違う少しトーンの低い声と共に、4人が入ってくる。
『おはようございます。
どうしたの?
そろって?』
『ヒカルに話があるの。
いいかな?』
アニエスが代表して聞いてくる。
「うん」と何かを感じ取ったヒカルは、体を皆の方に向けて聞く体勢をつくる。
「ゴクッ」と喉を鳴らして、アニエスは決意した表情になる。
ヒカルの小さい手を優しく取り、話始める。
『私達はヒカルをとても大切な家族と想っている。
あなたが家に来てから、とても充実した毎日をおくれているわ、
心から、ありがとうヒカル。』
真剣な眼差しを皆が向けている。
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