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自分に見詰められ、堪えられず話題を変えたヒカルを少し可愛いと思いながら答える。
「私はイリス。
声に出さなくとも、私に伝えたい事を思えば伝わるのよ。
今はまるで独り言を話す、変な人みたい。」
「クスッ」とヒカルの気持ちをほぐす様に話し掛ける。
「何となくイメージが違うね?
今はお姉さんって感じがするよ。」
話す前までのイメージとは違っていたので思わず質問してみる。
「ごめんなさい♪
ヒカルに会えて嬉しかったから、甘えていたの。
ダメだったかな?」
竜の姿と女性的な優しい話し方のギャップに困惑する。
「ダメではないけど、思い出すと少し恥ずかしいかも…」
もし赤ちゃん言葉で話し掛けていたら…
今頃は黒歴史に悶えていたかも知れないと、イリスに意地悪と言いたいヒカルだった。
「ところで、イリスは光の化身なの?」
「そうよ。
ライヒとの話で力が、まだ戻っていないのは知ってると思うけど。」
「あと、この場所は何かしてるの?
皆気付かないから。」
「ええ、結界があり普通は入れない様になってる。
ヒカルが入れるのは、精霊に気に入られているからよ。」
「そう言えば、ヒカル。
外で貴方がいなくなったと、騒ぎになっているわよ。」
「え!どうして?
今日は遊びに行ってくるって伝えてきたよ。」
1人で行動する時には、心配しないように必ず何処に何時までと伝えているヒカル。
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