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ヒカルの告白
その日の夕食後、そのまま全員がリビングに残りヒカルの話に耳を傾ける。
話の途中に全員が、それぞれ質問をしたくて我慢しているのが見て取れる。
ヒカルの話した内容は、伝説上でしか聞いたことがないものばかり。
『『ふぅ』』
誰ともなく、気が抜けた様に息が漏れる。
『そんな事があったのか。
昼間に説明出来ない訳だな…。』
アレンは、ヒカルの身に起きた出来事が普通の運命では体験出来ることではないと感じた。
何か特別な道を歩いて行かなければいけないのか?
それは親として、歓迎出来るのか?と自問自答を繰り返す。
特別な運命は、ヒカルを人間的に成長させるかもしれない。
やがて英雄と呼ばれる事になるのか?
でも平凡でも幸せな生活を営んで欲しい…とも同時に思ってしまい思考のジレンマに入り込む。
そのジレンマは、ヒカルを愛している家族全員が思っていたらしく、暫しの沈黙がリビングを支配する。
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