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今まで秘密にされていたことなど気にもしないとばかりに、逆に話難い事を話してくれた喜びの方が遥かに大きかった。
ヒカルを取り巻く運命が、やはり特別なものなのだと理解した事は、自分達に後悔をさせない為の時間をくれたのだと感謝する。
この時に初めて、ヒカルと出会った時に持っていた水晶の言葉が、不遇を過ごしていたヒカルへの神様が与える最大限の祝福だったのだと…
フレアが「ポツリ」と言葉を紡ぐ。
『願わくば、私達に変えることの出来ない物事を受け入れる落ち着きと
変えることの出来る物事を変える勇気と
その違いを常に見分ける知恵を授けたまえ。』
『これはワシが常に肝に命じている言葉じゃ。
誰の言葉かは忘れたがのう。』
これから、ヒカルを支えていくのなら色々な事が待ち受けているだろう。
それこそ理不尽なこと、変革を求められることなど…
でも、それ以上の幸せな出来事もあるに違いない。
いや…
そうしてみせようと、幸せな寝顔のヒカルを見詰める、決意に満ちた8つの瞳が願を込める。
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