ヒカルの事情

逃げ出した少女

『分かったよ。

でもアニエス ママ、孤児院をしてたんだね？

知らなかった。』

『ヒカルが家に来てから商売も順調で、もともと子供好きだから身寄りのない子供を引き取る施設を作ったの。

国の施設もあるのだけど…、出来るだけね。』

少し苦笑いで言葉を濁す。

やっぱり、国の施設はどこも同じみたいだ。

『他のメンバーも自立の為に、色々教えてくれるから助かっているわ。

ヒカル、もう遅いし明日お願いね。』

『アニエス ママ、お休みなさい。』

「お休みヒカル。」と額にキスをしてくれる。

いまだに照れてしまうんだよね、嬉しいけど。