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護るべき時
………
翌朝、朝食を食べてリタの家へ手を繋ぎながら向かう2人。
行く道すがらに、
「あらあらヒカルちゃん、朝からデートかい?
もてるわね~
今度おばさんともデートしておくれ」と近所のおばさん達にからかわれたりする。
リタは顔が赤くなって俯いてしまい、尚更弄られる。
ご近所のアイドルであるヒカルは、その後もお茶に誘われたりと賑やかなものとなってしまっていた。
『ヒカルって人気者なのね…
こんなに大勢の人に声を掛けられるなんて、皆優しい笑顔ばかりだった。』
そう笑みを浮かべると、俯き一言も話さずに歩みを進める。
リタの家の近くまで来ると、リタも気付いたらしく足取りが重くなり繋いだ手がめいいっぱいに伸ばされる。
「怖いのリタ?」ヒカルが聞くと震える振動が手をとおして伝わってくる。
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