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どうしたらよいか分からず、ヒカルは隣に寄り添いそっとリタの手を握るだけ…
リタはヒカルに少しだけ体を預けて、泣き疲れるまでそれは続いた。
『リタ、少し椅子に座ろう?』
繋いだまま、優しく座るのを手伝う。
家から持ってきた甘めのミルクティーを出し、静かな時間の中で一緒に口をつける。
その優しくも甘い飲み物は、リタの悲しく疲れた心に少しばかりの暖かさをあたえる。
『おいしい…』
………
『…パパとママがいなくなって、私の世界が壊れた様に思ってた。
今もまだ悲しい…
…でも生きて、
生きていこうと思う。』
「連れてきてくれて、ありがとうヒカル。」まだ悲しみの見えかくれるハニカミな表情を向ける。
ヒカルはその言葉と表情に安堵をおぼえ、笑顔で返す。
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