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そう言えば、先程お揃いって言っていた…
「そうだ!」同じ月の紋様のアクセサリーを沢山作って大勢の人に身に付けてもらえば混乱するよね。
デザインを考えてアニエス ママに相談してみよう。
『リタ、勉強は午後からお願いしてもいい?』
『いいけど、午前中は何かするの?』
『アニエス ママに用事が有るんだ。
リタは、その間家に居てね。』
最後の一言が腑に落ちないみたいだけど、納得してくれたようだ。
月の紋様をモチーフに、色々なデザイン画を描いて相談しに行く。
「アニエス ママ、相談が有るんだけど。
これを見て。」デザイン画を出して話を切り出す。
デザイン画を受け取った途端食い入る様に見ていく。
「ヒカル、これどうしたの?
素晴らしいデザインよ、誰の作品かしら?
是非ともお近づきになりたい。」うっとりした表情でデザイン画を抱き締めている。
ヒカルはリタのネックレスの事を話す。
「もしかして、これ描いたのヒカルなの?」話の流れで、僕が描いたのとしか考えられないと行き着いたみたい。
「うん」と肯定すると、凄く驚いている。
ヒカルの実の母親が世界的な宝石商であり、部下のお姉さん方はヒカルをとても可愛がっていた。
ヒカルの飲み込みの早さに驚きつつ、内緒で色々な事を教えてくれていた。
幼いヒカルの人格が破綻しなかったのは、ヒカル自信の強さもあるのだろうが、一部の人達はとても気に掛けて世話を焼いてくれたからだろう。
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