1112人が本棚に入れています
本棚に追加
『それとリタにはネックレスの事、秘密にするのね?』
『うん。
形見のネックレスを外してとも言えないし、怖がらせたくもないから。』
「ヒカル…」とアニエス ママが何かを言いかけた時、ガチッと扉が開いた音がしたのでそちらに視線を向けると、そこにはリタが立っていた。
よく見ると何かに怒っているようで顔が少し赤く、手はギュッと握られ肩が少し震えているのが分かる。
「リタどうしたの?」ヒカルが問い掛けると、怒っているのだが少し悲しげな瞳を向けてくる。
「嬉しくない…
………
…そんな心配のされかた、ヒカルにされても嬉しくなんかないー!」と絶叫される。
『何も分かってない。
私はヒカルに、そんな心配のされ方したくない!
もっと家族の様に、言ってほしい。』
「ダメなのヒカル?」と瞳が涙で潤んで見える。
ヒカルが返事を言い淀んでいると…
『ヒカル、私もリタと同じ意見よ。
確かにヒカルのリタを思う気持ちも分かる。
けど自分の知らない事で、もし取り返しのつかない何かが起きたらとても辛いわ。』
最初のコメントを投稿しよう!