試験日までの日々

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基本的に自立して生きて行ける様に、低学年はこの内容になっているみたい。 最後の農業は国を支える根底はここにあると、王族、貴族、平民を問わず全員が学ぶべきとされている。 ただリタいわく、貴族、金持ち坊っちゃんの一部は毛嫌いしているみたい。 「先ずは、これ読めるところまで音読してみて。 分からない箇所は言ってね。」とページを開いて本を渡してくる。 タイトルは「英雄クルトと水晶姫」、ヒカルは「音読か~懐かしいな~」と思いながら読み始める。 スラスラと抑揚を付けながら読み進めると、 「なかなか、わ、私程じゃないけど…もね。」と言った後に私より上手いし、どうしてこんなに読めるの? これではヒカルにお姉さんアピールが出来ないと呟きが聞こえてきた。 「ただいま~ ヒカル~お土産買ってきたよ。」とクリス ママの声が聞こえてきた。 部屋のドアが勢いよく開き、そのままヒカルに抱き付いてくる。 「ヒカル、6日振り~ 寂しかったわ~ いい子にしてた~?」と頬擦り、やっぱりお肌モチモチ気持ちよいわ♪とさらに堪能するのに余念がない。 「クリス ママ、お帰りなさい。 お仕事、お疲れ様でした。」頬擦りをされたままの為に、凄く喋りにくいが仕事を頑張ってるクリスに感謝の気持ちを少しでも伝えようとするヒカル。 「ヒカルの顔見たら疲れなんか吹き飛ぶわよ♪」と、とても嬉しそうに答える。 クリスにとって、癒し系全開のヒカルであった。
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