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夢見た家族
……曖昧だった意識が…
徐々に一点に集約する様に目覚めてくる。
とても長い間、夢を見ていた様に…
満ち足りた幸せな夢。
俺に向かって、話し掛けて笑顔をいっぱい向けてくれた人達がいた夢を見ていた。
『あっヒカルが、起きたみたい。』
そんな声が聞こえてきた。
目を開けると、夢の中で会った顔が俺を覗き込む様に見ている。
…あれ?
神様はどこに??
少し混乱していると、頭の上に手が伸びてきた。
そして慈しむ様に、髪の毛を掬う様に撫でられる。
あっ気持ちよい♪
撫でなで、ナデナデ
『ヒカル、おはよう。
よく眠れたかな?』
誰だろう?見たことはあるが、記憶が曖昧で思い出せない。
『クリス~、ヒカルが起きたのかー』
『あぁ、今日も可愛い~
まるで天使のよう~
アニエス~朝ご飯の支度は済んだの?』
と言いながら、頬擦りしてくる。
モチモチ、すべすべだ~と、心酔しきってる…
あれ?
何だか体が小さく感じる?
『クリス!
自分だけずるいぞ。
私も朝一番でさわりたいだから、たまには朝ごはん作るの代わってよ。』
『私が作ったら、なぜか消し炭になるんだから…
仕方ないじゃない。』
『そんな事を言って、練習しないから上手くならないのでしょう、クリス!』
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