ヒカルとヘレン女史

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ヒカルとヘレン女史

『試験時間は120分です。 何か質問があったら、声を掛けなさい。 では、そろそろ始めます。』 用意してあった封筒の封を開けて用紙を取り出し、裏返しのままヒカルに手渡す。 試験が開始すると、ヒカルは黙々と答えを埋めていく。 その姿を見詰めるヘレン。 この子がクリスの引き取った子供ね。 教え子の一人だった、当時のクリスを思い出す。 性格はおっとりとして身分に関係なく誰にでも分け隔てなく優しく、本をよく読むので文学少女のイメージが強かった。 しかし以外にも魔法戦闘の才能を発揮して、今では魔法協会の幹部にまでなっている。 教師として一人の生徒をひいきしてはいけないが、当時の中でも接するのがとても心地好い生徒だった。 その為に、卒業してからも頻繁でこそないが近況報告をしながら食事をしたりしている。
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