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ヴェノムから放たれたのは赤い光。
バニッシュメントと呼ばれたロボットが放ったのは青い壁。
ヴェノムから放たれたのは光学兵器、ビーム兵器だ。
一聖はそれをかろうじて発生させたシールドで防いだ訳だが。
「ちまちまやりやがって、こんなもん捌いて――」
『ダメよ鬼崎君!』
「はあ?」
バニッシュメントのコックピットに響いた声は、朝一聖の携帯に電話を掛けてきた女性のソレだった。
『近くに“候補者”がいるわ』
コックピットに映し出された映像の一部が拡大される。
そこに映った逃げ遅れた民間人に一聖は見覚えがあった。
「朝ぶつかった眼鏡っ娘!」
『知り合い?』
「いや、朝ちょっとな」
『……仕方ない、二号機を出すわ、ヴェノムが気を取られてるうちに候補者を保護して』
「二号機が的になんだろ!」
ビームを撃ち続けるヴェノムとそれを防ぎ続けるバニッシュメント。
そんな時、バニッシュメントが叩きつけた最初のヴェノムが機能を回復させたか、立ち上がった。
そしてそのヴェノムも手をバニッシュメントにかざす。
しかし、他の2体のようにビームを放つ事は無かった。
そのヴェノムはビーム兵器の威力を高める為にチャージを開始したのだ。
「っち、二号機出すなら出すで早めに頼むぜ? アレ撃たれたらコイツは無事でも街に被害が出るからなぁ」
『分かってるわ』
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