巨人と眼鏡娘

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学校を背にし、街へ向かう女子高生が一人。 目的地はマンガやアニメの関連グッズのみを取り扱う聖地、ア○メイトだ。 (あっそう言えば今日、ファングラムとジオライナーのDVD発売日じゃん、やったサボって正解) この遅刻しそうになって、学校をサボった眼鏡っ娘の少女。 天音神楽(あまねかぐら)は、ところいわくオタクという奴だ。 しかし、男の子同士がイチャイチャするマンガやアニメが好きな腐女子とは少し違う。 神楽が特に好きなのは取り分けてロボットと言う、女の子には変わった趣味だ。 (昨日のお小遣いと入学祝いの残りを合わせると……おっ、キタコレ、全部買えるじゃん、ヒルドと陽ちゃんのフィギュアも買っとこぉ) 携帯の電卓機能で出費を計算しながら歩く神楽は上機嫌だ。 神楽のこの性格はひとえに両親の影響だ。 母はイラストレーター、父は漫画家。 親子揃ってオタクというわけだ。 現在の時刻8:52。 店はまだ開いていない。
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